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ULTRA-ACT ウルトラマンゼロ(2014年リニューアルVer.) レビュー
■ 発売元:バンダイ
■ 価格:4,725 円 (本体のみ税込)
■ サイズ:全高約16センチ(頭頂高)

■ 登場作品:大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE 他
■ シリーズ名:ULTRA-ACT (ウルトラアクト)

■ 14年2月14日登録

父であるウルトラセブンに続き、早くもリニューアルされた2014年版 ULTRA-ACT ウルトラマンゼロ
をレビューします!!

ブラックホールは吹き荒れるか?



■ FRONT & REAR
2014年版ウルトラマンゼロ は、四肢が長く、適度にマッシブ化されたクールガイ!

ちょっと前の筋骨隆々路線とは一線を画し、ウェスト周りがキュッと絞られた若々しく
精悍なプロポーションです。

ウルトラアクト 2010年版 ウルトラマンゼロと2ショット。

造形面では、全体的にサイズが拡大され、胸の分割線解釈などが見直された
ことにより、スリムなイメージが強調されています。

塗装は、ブルーの光沢がやや抑えられたものになっており、下半身の赤には
シャドウ吹きが顕著で、細マッチョ風に仕上げられています。


続いて論議を呼んでいる顔の造形について比較考察してみます。
まずは斜めからのアングルで。( 左からスーツ、2014年版、2010年版 )

どちらも似ているかと問われれば、返答に窮するところですが、少なくとも
顔の輪郭については2014年版の方が近いと言ってよいと思います。
おそらく2010年版がマスクのみ着脱式なことに起因しているのではないでしょうか。

ゼロスラッガーの大きさとしては2010年版の方が適正に近く、各部のモールド
も2010年版の方がシャープでハッキリしているように見えます。

続いて正面から。

やはりどちらも今一つですが、角度によって険しくも穏やかにもなる目つきの変化
は、2010年版の方が巧みに表している印象です。

あと、2014年版は左右の目の大きさが違うような、歪みの顕著なものが一定数
出回っているようで、選ぶ時には注意が必要に思います。


ウルトラアクト 2013年版 ウルトラセブンと親子2ショット。

個々のパーツにはほとんど共通性が無く、特に腹と腰は細く小さめに
できており、全体のシルエットも異なっています。


■ BUST UP
 
ビームランプは塗装処理、目はクリア素材が活かされています。

個体差があるものと思われますが、当方のは右目がちょっと大きくなって
しまっており、残念。


構造上仕方ないかもしれませんが、胸と肩のプロテクターの隙間が
ちょっと気になる印象です。


■ カラータイマー


青と赤に交換することができる他、ゼロツインシュート用に左右に
ゼロスラッガーが接着されたものも付属します。


■ ゼロスラッガー
短剣のように使える分割状態のゼロスラッガーが二振り付属。
着脱式ではなく、スラッガー使用時は頭部まるごと交換します。


■ ゼロスラッガー (エフェクト付)
斬撃を可視化した雰囲気のクリア素材製エフェクトが二振り同梱。


■ ゼロツインソード
巨大な合体剣、ゼロツインソードも付属します。
エッジも効いていて硬質感を備えた仕上がりです。


■ ワイドゼロショット
旧版にはなかったワイドゼロショットのクリア素材製エフェクトパーツ。
発射元の爆発表現は、よりダイナミックになっている感じです。

接合された手首ごと交換する一般的な手法です。


■ プロテクターの交換
左が交換用、右が通常のプロテクター。

通常プロテクターでもワイドショットのポーズは可能ですが、
可動域は若干広がるように思います。

取説では「 ワイドゼロショット用 」と明記されていますが、
ダブルフラッシャーのポーズにジャストフィット!!



■ レオゼロダブルフラッシャー


初回特典として師弟合体による大技のエフェクトパーツが付属。
ゼロ側、レオ側ともに手首を外して、そのジョイントにより装着します。


■ 魂ステージ用ジョイント
これまでのウルトラアクト同様、背部パーツを交換して魂ステージに対応します。
左がゼロ用で、右がセブンのもの。

シャフトが長くなって外れにくくなったジョイントは、セブンにも引き継がれて
いましたが、残念ながらゼロには採用されていません。



■ OPTION HANDS <RIGHT>

拳骨(デフォ)/ゼロスラッガー系握り手×3種/平手/手刀/指手(二本)/指手(一本)


■ OPTION HANDS <LEFT>

拳骨(デフォ)/ゼロスラッガー系握り手×3種/平手/手刀




ACTION

顔と首がアレイ型の球体関節、首と胸がボールジョイントで接続。


上部の支柱が曲がりやすく、コツを覚えるまでちょっと付け替えし難いです。
腕は水平くらいまで開くことができ、肘は二重軸で90度を大きく越えて曲がります。


腕を横に上げる時、肩が胸プロテクターに潜り込んで、形を崩さないよう工夫されています。


プロテクターの形状から、両腕を前で組むような動作は苦手です。
体幹は胸、腹、腰の三分割構造。


可動域は、前屈と左右への捻りはまあまあですが、後ろにはほとんど反らすことができません。
股関節は引き出し可能で、可動域を広げることができます。


ボールジョイント接続で、太腿前面を上に向ければ180度左右開脚が可能。
前後開脚はパーツの分割線の都合で180度は難しく思います。


膝は二重軸で90度以上曲がります。
足首は球体関節により接続され、爪先にも軸あり。


可動域は適切で、保持力も充分ですが、足自体が小さめなことから安定性は今一つ。



ギャラリー





















■ パーツ一覧
オプションハンド(デフォ拳骨含む ×14)/ゼロスラッガー×2/ゼロスラッガー(エフェクト付)×2/ゼロツインソード/交換用頭部(ゼロスラッガーあり&なし)/ワイドゼロショット用プロテクター/ワイドゼロショットエフェクト/交換用カラータイマー/交換用カラータイマー(ゼロツインシュート再現用)/魂ステージ接続パーツ/レオゼロダブルフラッシャーエフェクト(初回特典)


【コメント】

さて、待望のニューバージョンが製品化されたウルトラマンゼロですが、大きくその評価が分かれているようです。

まず第一の課題は、旧バージョンより劣化してしまったのではないかとの厳しい指摘もある顔の造形です。

詳しくは本文の比較検討欄にも書きましたが、主観としてはどちらも似ていなく、一長一短あるという印象でした。

個人的な見解としては、このサイズで写実的にフィギュアの顔を再現することは難しく、アングルによって表情を変えるような緻密な造形は、そもそも求め得ない注文のように思われます。

おそらくそれは12インチ級フィギュアの仕事であって、筆者の個体のように左右の目の大きさが変わっているようなものが含まれるプロダクトには、残念ながらそぐわないのではないでしょうか。

それでは何に期待するかと言うと、それっぽい雰囲気が表れているか否かで、「 自信家で無鉄砲だが、人一倍人情に厚い 」というゼロのヤンチャさは、今回のリニューアルバージョンの方がよく捉えているように思います。

旧バージョンは、確かにモールドがハッキリしており、エッジも立っているので整然とした印象を受けますが、それが転じて冷徹なイメージにつながっているように感じます。

対して新バージョンはモールドも甘く、よく見ると側面から後頭部へのラインの流れが左右微妙に異なっていたりしますが、眼差しは情熱的に、頬の輪郭は精悍に見え、全体としては相応に思われてきます。

大きめにデフォルメされたスラッガーもこの方向性でOKです。

次に体型の問題。

胸部はボリュームがあるが、腹部から下半身が端的に言えば華奢で、手足が長く、人によっては違和感を覚えるプロポーションになっているのではないでしょうか。

個人的には嫌いではないのですが、中期からこれまでの超マッシブ路線に馴染んでいると、ちょっと許容できない向きもあるかもしれません。

ここはマッシブ路線をキープしながらも、若干、削ぎ落していくイメージが適切だったように感じます。

そしてオプションパーツですが、エフェクトではワイドショットとダブルフラッシャー(初回特典)は追加されたものの、エメリウムとツインシュートは今回も見送られました。

エメリウムはセブンに続いてですが、何か敬遠される理由でもあるのでしょうか。

ブレスレット系のオプションも、最初期のゼロということか、ありませんが、新マンやタロウの形式で付属させることはできなかったものか、柔軟に対応して欲しかったところです。

ツインシュートは再現の難しい光線ですが、ダブルフラッシャーよりはむしろこちらを何とかして欲しかったです。


人気のある兄弟たちのセカンドバージョンが次々発売されていく中、確かにVer.2 ゼロを急ぐ声は少なくありませんでしたし、事実、私もその一人です。

ただ、この素体がウルティメイトやストロングコロナやルナミラクル、さらにダークネスやシャイニングなどのゼロファイト系発展モードへの礎となるだろうことを考えると、もっと時間をかけて煮詰めることも必要だったのではと実感しています。

しかし、逆に言えば挽回の機会もそれなりに多いはず。

特に批判の多い頭部はゼロベースから見直して、いずれかの機会にボーナスパーツとすることも選択肢の一つ!

以上、ULTRA-ACT ウルトラマンゼロ(2014年リニューアルVer.)のレビュー終了!




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