ROBOT魂 ダブルオーガンダム レビュー [機動戦士ガンダム00(ダブルオー)] GN-0000 00 GUNDAM review アクションフィギュア情報サイト ポーズ&ギミック
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ROBOT魂 <SIDE MS>
GN-0000 ダブルオーガンダム レビュー
2008年 10月購入
■発売元:バンダイ
■価格:2,650円 (本体のみ税込)
■サイズ:全高約12センチ
1999年よりスタートしたMIA(MOBILE SUIT IN ACTION!! )は、『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツを、10センチ大のコレクタブルサイズで立体化したバンダイのアクションフィギュア。
敵陣営も含めた豊富なラインナップ、設定に順じた武装などのオプションパーツ、そして当時としては必要充分な可動性能が受け容れられ、全盛時には毎月数種をリリースするなど、このカテゴリーでは代表格とされていました。
しかし近年、他社からも魅力的なブランドが続々と立ち上がり、造形や可動性能、仕上がり品質などネガの部分が浮き彫りに。
昨年(2007年)のガンダム00(ダブルオー)シリーズにおいては、個性的な機体が多数設定されていたにもかかわらず、主力ガンダムが8機、ガンダムの世界観を形作る量産MSに至ってはわずかに1機が発売されたのみで、品質も明らかにレベルダウン。まさに迷走しました。
そんな中、ブランド名から一新し、積み重ねられてきた技術の結晶として生み出されたハイターゲット向けロボットアクションフィギュア「ロボット魂」。
従来ではありえなかった完成度を追求しロボットフィギュアのスタンダードを再定義するとのことですが、それはいかなるものなのでしょうか?
MIAの記念すべき第一弾、1999年に発売された『 RX-78-2 ガンダム 』と
1st.imp 【観る】
■ FRONTE & REAR
■ BUST UP
プロポーションは、上半身は顔も含めて若干縦長に扁平されておりスマート。
逆に腰から脚にかけての造形は力強く、ガッシリ感が強調されています。
トータル的には、マッシブかつ躍動感にあふれ、総合格闘技の選手のようなイメージとでも申しましょうか。
顔はちょっと寄り目っぽいですが、アグレッシブさが強調され、なかなかカッコよいと思います。
何よりPVC特有の歪みがなく、塗り分けもキレイなので、実感として嬉しい・・・。
配色は赤と黄が塗りなのを除いて、ほとんどが成型色が活かされています。
塗り分けも丁寧でほとんど問題ありません。
スミ入れは太陽炉など一部のみで、グラデーション塗装やウェザリングなどはなく、整然としています。
まるでプラモの素組みに近いあっさり感すら漂うほど。
個人的に気になったのは設定画と比べて、GNドライヴのユニットがかなりコンパクトに収まっているところです。特にランドセルから連なるジョイントパーツは貧弱で、後姿の力感が失われているように感じます。
ロボット魂の主要コンセプトである『ハイブリッドマテリアル』。
硬質でシャープな造形が可能なABS、重量感と遊びやすさを演出するPVC、耐摩耗性と保持力に優れたPOMなど複数の素材を適所に用い、高い完成度を実現するとのこと。
画像のグリーンの部分がABS、オレンジがPOM、無着色の部分がPVCです。
これにより、従来MIAが持っていたズシッとくる手応えとガシガシ動かせる遊びやすさを損なうことなく、エッジの効いたシャープな造形を実現。
さらに肘、手首、膝関節部のコンデンサーはブルーグリーンのクリアパーツが使われており質感が高められています。
ただ、頭部アンテナとクラビカルアンテナは軟質樹脂で、破損の心配こそないですが、曲がりモノに出くわす懸念も。
個人的にはアリオスのようにABS素材でガッチリ作った方がよかったように思います。
■ 比較
プライズのSCMエクシア(左)、MIAエクシア(右)と。
ロボ魂ダブルオーはSCMエクシアよりわずかに小さい印象です。
GNフラッグに絡ませるなら、やはりSCMエクシアが最適でしょうね。
■ EQUIPMENT STYLE
3モードに変化するGNソードII、2モードのGNシールドを組み合わせて様々なバリエーションを楽しめます。
■ GNソードII
ダブルオーガンダムの主武装であるGNソードII はグリップの差し替えにより、ソード⇔ライフル⇔連結の各モードを再現。
ソードモードは、ストックを腕に固定するタイプにも換装できます。(使い勝手はイマイチ)
GNソードII はソードモードのストック無しグリップのみ両サイドアーマーにマウント可。
■ GNビームサーベル
ビームサーベルは二組付属。
グリップは腰裏アーマーにマウントされ、基部が展開し抜刀形態を再現できます。
■ GNシールド
鋭い剣先を思わせるGNシールドは単体で両肩のバインダー又は腕に装着、また連結して大型シールドとなる2形態を再現。
2nd.imp 【動かす】
重関節にはこだわらず、角度的にMIAやEMIAより劣る部分もありますが、必要十分で、躍動感あふれるポージングが可能。
ググッと動いて思い通り極まる、POM関節の採用でタッチは抜群です。
従来以上に躍動感のあるポージングが楽しめます。
腕組み、立膝もOKで、ハイキックもバッチリ!
特徴的なGNドライヴユニットは2軸の組み合わせで、劇中動作を忠実に再現。
足首はボールジョイントに加え、左右軸も組み合わさり、抜群の安定感。
一つ不満は、手首の関節が固定されていることです。
設定では手首の青い部分は軸で可動するはずなのですが、内側に引き込んだ形で一体成型されています。
剣戟タイプですし、ここが動くと動かないとでは表現の幅が大きく異なります。
ロボ魂第一弾アイテムとしても、とにかく動かして気概を見せて欲しかったです。
POSE
■ パーツ一覧
手首×5/GNソードII(×2組)/GNビームサーベル(×2組)/GNシールド(×2)
【評】
細かい希望はありますが、造形、可動とも概ね良好。
ギミックも様々なバリエーションに対応しており、観て、動かして、遊んで楽しめるアクションフィギュアに仕上がっていると思います。
ラインナップも、アヘッドを核に敵陣営MSも続々製品化、合体可能な支援機等の発売もあり、まずまずの広がりを見せています。
IAOからほぼ連続した流れとなるコードギアスの<SIDE KMF>は通販限定など含めてガンダム以上の充実ぶりで、ここまではほぼ理想的な展開と言ってよいでしょう。
ただ、懐寂しい心情から、価格面の課題を挙げておきたいと思います。
ロボット魂は、中核が2,625円、大型のセラヴィーに至っては5,000円近くとこのクラスとしてはやや高めの設定です。
これは数年前のZやSEEDのMIAあたりと比べてもかなりの上昇です。
高品質化、大型化を考えれば適性なのかもしれませんが、巷の景気動向から考えても、もうちょっと安い方が集めやすいはず。
MIAはいろいろありましたが曲がりなりにも、10年続いたということです。
その技術の蓄積を受け継いだロボット魂は、10年後、果たしてどんな評価を受けているのでしょうか?
MIAの収集は時に苦難の道でしたが、いつもワクワクしならが集められたら、幸いですね。