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トランスフォーマー ジェネレーションズ
セイバートロニアン オプティマスプライム レビュー


■ 発売元:Hasbro
■ 価格:1,840円 (本体のみ税込)
■ サイズ:全高約14.5センチ(ロボットモード時頭頂高)

■ 10年9月4日登録
2010年よりスタートした新機軸、“トランスフォーマー・ジェネレーションズ” より、ゲーム “ WAR FOR CYBERTRON ” に登場するセイバートロニアン オプティマスプライムのレビューです!







トランスフォーマー・ジェネレーションズは、実写版ムービー・トランスフォーマーリベンジの関連商品が一段落した2010年におけるトランスフォーマーの海外展開の一つ。

基本的にはG1などの人気キャラを現在の技術でリメイクするクラシック、ユニバース(日本では “変形!ヘンケイ!トランスフォーマー”)の後継ライン的な位置付けということですが、さらに目玉として、海外で既に発売されているゲームソフト“ WAR FOR CYBERTRON ”に登場するキャラクターがラインナップされています。

“ WAR FOR CYBERTRON (ウォー・フォー・セイバートロン、以下WFC)”はトランスフォーマーの故郷・セイバートロン星でのオートボットとディセプティコンの抗争を描いたTPSゲームで、実写版ムービーで培ったリアルなトランスフォーム描写や、よりハードに描かれた戦闘シーンなどで高評価を受けている作品です。


パッケージはおなじみのブリスターパックで、台紙にはセイバートロン星の戦火に覆われた地表を思わせるバックにコミックタッチのオプティマスが描かれています。

デザイン的にはクラシック、ユニバースというよりは、実写版のイメージがより反映されているように思います。

今までのところ、WFC組はロボットモード、その他はビークルモードでパッケージされています。

2010シリーズには他に実写版の流れをくむハントフォーディセプティコン、合体遊びがメインのパワーコアコンバイナーなどが並立していますが、形式的には同じフォーマットを共有し、台紙のデザイン等で微細な差別化が図られているようです。

セイバートロニアン オプティマスプライム ビークルモード



ビークルモードはスラントノーズが迫力の6輪装甲車。

西洋の甲冑を思わせる様式美を先進的なフォルムに統合した外観は、今までのオプティマスにはなかったアグレッシブさを感じさせ、実に刺激的!


オプティマスプライムのアイデンティティの一つであるボディ側面の排気塔は深く後方に傾斜し、 マフラーというよりは、まるでジェットエンジンのようなイメージ。

ゲームのトレーラーでも火、吹いてましたしね。

セイバートロン星の乗り物にもタイヤがあるべきなのか、という疑問はさておいて、この赤青のツートーンボディはまぎれもなくオプティマスプライムそのものではないでしょうか。


不敵な面構えのフロントビューと、対称的に機能的なリアビュー。
取説には記載漏れしているようですが、リアのランプパネルをひっくり返すのを忘れずに。

ウィンドウに当たる部分はシルバー塗装で、今回はクリアパーツは使用されていません。



幾何学的に分割されたサイドパネルは俊敏さとスピード感を演出しています。

裏面は整然としていますが、オプティマスの顔の処理はもう一捻り欲しかったところ。
ボディをはるかに飛び出した太いタイヤが目を惹きます。




ロボットモードで携行武器となるブラスターを後部上面にマウントできます。


パケ裏では左のように、取説では右のように、どちらでも接続OKってことですね。




セイバートロニアン オプティマスプライム トランスフォーム


@ トップの青いカバーを開き、フロントグリルからルーフに連なる部分を引き起こします。

さらにマフラー元にあるカバーを左右に展開し、バンパーからフロントフェンダーから取り外して跳ね上げます。

最初に開いた青いカバーはルーフ側に折りたたんでおきます。
A マフラーを立て、マフラーがジョイントされている青いカバーを左右に開きます。

ボディ後部を左右に分け、グレーの部分から青い部分を引き起こします。
B グレーの部分(膝)の基部をスライドさせて伸ばし、爪先を起こします。

次に、展開している青いパネルに干渉しないように、後輪を下にひっくり返します。

続いて青いパネルを返して被せ、マフラーを捻ってパネルとのジョイントを噛ませて固定します。
C 前輪後方のパネル(腕)を開き、前輪をパネルごと後方に展開します。

フロントフェンダー(肩)を腕ごと外側に90度開きます。
C フロント部を上方に曲げ、フロントグリルからルーフに連なる部分をグレーの支柱部を中心に後方に回転させます。

そのあと、グレーの支柱部をたたんで胴体にし、腕を下します。
D フロントユニット(胸部)を回転させバンパーを腰に被せてロックし両端を折り曲げます。

拳を反転させ、頭部を起こしてトランスフォーム完了!


※一連の手順は個人的なものです。
パーツの破損を避けるため、無理な負荷が掛からないように考慮はしておりますが、実際に変形させる際は付属の「取扱説明書」に従っていただけるようお願いします。



セイバートロニアン オプティマスプライム ロボットモード


■ FRONT & REAR
パワフルにカーブする胸と肩のラインが印象的なオプティマスプライムのロボットモード。

しかし、ここを除けば、他の部分はスクエアな見切りで、オプティマスとして保守的なプロポーションかもしれません。

配色は基本的に各成形色が活かされていますが、両肩のエンブレムや腰回り等に、蛍光調のピンクがあしらわれ、ほのかに光っているようなアクセントとなっています。

背面のガワ処理が少し乱暴でしょうか。
特にタイヤは上下とも後ろに回しただけで、もうちょっと巧くたたんで欲しかったように思います。


■ BUST UP
フェイスデザインは額のセンサーと耳部分が、高く伸び、他のコンボイとの差別化が図られています。
両目は一応集光ギミックですが、面積が小さいためか、よく見るとかすかに光っている程度。

とにかく圧倒的なボリュームの胸部が目立ちます。






■ ブラスター

ブラスターは一発変形ギミック付き。

拳に握る他、腕や背中のホイールなどに同径の穴があり、取り付け可能です。
また、背中のパネルに折りたたんだ状態でマウントすることができます。






ACTION


首はボールジョイント接続。 もともと小顔ということもあってか可動域は狭めですが、上下にもう少し動いて欲しかった。
肩は軸の組み合わせで、弓状のアーマーを浮かせれば、可動域は意外に広く取れます。 肘は軸で約90度曲がります。
股関節は軸の組み合わせで約120度開脚が可能。

腿の付け根に回転軸があります。
前後の振り幅は画像程度。

膝はタイヤが干渉する関係で90度弱しか曲がりません。



ギャラリー













※アックスはアニメイテッド オプティマス&ロディマスに付属するものを流用




【コメント】

コンパクトですが、オプティマスプライムのエッセンスが凝縮された密度の濃いアイテムに仕上がっています。

ロボットモードのバランスの良さもさることながら、やはり魅力的なのは弾丸特急のようにアバンギャルドなビークルモード!

おおよそ今まで、セイバートロンモードなるものの造形に惹かれることはありませんでしたが、この塊感のあるシルエットは本当に素晴らしく、眺めていて飽きることがありません。

一つだけ注文があるとすれば、トレーラーに出ていた大型のエナジーアックスはぜひ付けて欲しかったかなあ。

実写ムービー版、アニメイテッドと次々に新たな世界観を構築していくトランスフォーマーですが、このジェネレーションズ、中でもWFCキャラクター達にはそれらとは別の、より先鋭的な魅力を切り開いてもらえるよう期待します。