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S.H.フィギュアーツEX マシンハードボイルダー レビュー
■ 発売元:バンダイ
■ 価格:4,200円 (本体のみ税込)
■ サイズ:全長約19.0センチ(前後長)

■ 10年9月30日登録

S.H.フィギュアーツ待望のライダーバイクのスケールモデル、マシンハードボイルダーが完全新規造形で颯爽登場!!




スタイリング





ベース車両であるホンダ CBR1000RR の剛性感のある力強いフレームがきっちり映されており、 劇中モデルの重厚かつスタイリッシュなイメージを再現。

配色は基本的に成形色で、前部がマットブラック、後部がグロスがかったグリーンと設定準拠。

ただ、各部のディテールは、同サイズバイクの完成品スケールモデルなどと比べると、ちょっと甘めな印象です。



ボディ材質はABSでハード&シャープなイメージを前面に押し出されています。
前面に張り付いた印象的なWの角飾りもしっかり造形。

太さの違いも再現されたゴム製タイヤは、手に取った時のズッシリ感にも貢献しています。





【左】 風防とヘッドランプはクリア素材ですが、角の端のウインカーはモールドのみ。
ヘッドランプは突き抜けで内部が透けて見えていますが、あまり覗くようなこともなく、個人的には了。

【右】 形状は、クリップオンハンドルや新型油圧ダンパーまで緻密に再現されていますが、メーターパネル内は省略されており、かなり残念。


【左】 フロントのディスクブレーキは穴のモールドまで施されておりリアルなディテール。
【右】 ブレーキの外側に取り付けられたマシンガンはマズルが開いておらず、ちょっと残念。


エンジン部の両側面。
そこそこ作ってありますが、モールドはやはり甘いです。



【左】 ギアチェーンはボディと同じくABS製でシルバー塗装。
【右】 アンダーカウルと一体感のあるショートマフラーもアクティブに再現。
サスペンションのスイングアームは若干太く寸詰まり気味な印象です。



【左】 グラブバーなどが別パーツで組まれている点は評価できるものの、ランプ、ウィンカー、 ナンバープレートまで塗装もなくすべて簡略化されており、テールまわりは特に手抜きの印象が否めません。

【右】 テールカウルの上面には “ 1 ” の文字が刻んであります。




ギミック


■ ステアリング

ハンドルと連動してタイヤが左右に動きます。


■ リアサスペンション

サスペンションはスプリングギミックで動きます。


■ 換装ギミック

ハードボイルダーの特徴である換装ギミックに対応するため、ボディが前後二分割します。
フロントタイヤには回転ギミックはなく、取り外して差し替える仕組みのようです。




ライディングポジション





さすが専用モデル!
と言いたいところですが、もう少し後ろに、尻もシートに付けたかった。



手首はCJXから流用し、両手ともハンドルをグリップ。
膝もタンクをホールド。
とりあえず両足はステップに乗っている状態です。





■ 専用スタンドベース

専用のスタンドベースを後輪に取り付けることにより直立させた状態でディスプレイできます。
色が黒ですが、無色のクリア素材だったら尚よかったですね。




ギャラリー



















【コメント】

スタイリッシュなカウリングに装飾された骨太なフレームのシルエットはまさしく劇中で活躍するハードボイルダー!

分離ギミックを盛り込むためか、シート周りなど一部に豪快なアレンジが見られますが、それを差し引いても造形的には一級の模型品質をクリアしていると思います。

また、各部のディテールはハンドルまわりからディスクブレーキに至るまで、かなり詳細に作り込まれており、特にフロントフォークの奥に見えるラウンドタイプのラジエーターの出来栄えなどウットリと見惚れてしまうほど。

配色も成形色をそのまま活かしたものと思われますが、ブラックはマット、グリーンはグロスというデザイン設定が活かされており、適切なアプローチに思います。

確かにグリーンはやや鮮やかさに欠けますが、ピッカピカのフィギュアーツ色とそろえるのは土台無理があるのではないでしょうか。

ただ、本文でも指摘しているとおり、フィニッシュワークには難ありと言わざるを得ません。

ヘッド&テールランプ、前後ウィンカー、コンソールパネル、そしてナンバープレートなど、末端は未処理箇所が多く、手を抜いたというよりは力尽きた印象。

まさに画竜点睛を欠く仕上がりと言ったところでしょうか。

これで良しとはしませんが、腕のある方は手を入れれば、かなり再現性の高いモデルに成り得る素材に思います。

あとはアレですねえ・・・せっかく専用アイテムの作り起こしなのだから、S.H.フィギュアーツの仮面ライダーWが、もっと自然ななライディングポジションをとれるように企画してほしかったです。

まあ、既にあるフィギュアとのマッチングとバイクのスタイリングを両立させることはかなり難題だったかもしれませんが、久々の新規造形バイクなのだから、なんとか・・・ですねぇ・・・。

まあ、そんなとこですが、以降、換装ユニットである、タービュラーユニット、ダッシュブーストユニットもWEB限定販売されており、スプラッシャーユニットもスタンバイされている状態でしょう。

その中で修正可能な部分についてはなんとか処置してほしいという希望はあります。