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ROBOT魂 <SIDE MS> GN-000 Oガンダム
魂WEB限定 テスト型 & 実戦配備型 レビュー

■ 発売元:バンダイ
■ 価格:各2,625円 (本体のみ税込)
■ サイズ:全高約12.5センチ(頭頂高)

■ 10年1月30日登録/2月2日更新

「武力による戦争根絶」を実現するため、ソレスタルビーイングによって開発された機動兵器・ガンダム!
“0ガンダム”は、第一番目のガンダムにして、すべてのGNドライヴ搭載型MSの始祖となった機体です。

今回は魂WEBにて限定販売され、10年1月に配布されたオリジナルカラーVer.と、09年5月に先行発売されている実戦配備型の、2つのオーガンダムを比較しながらレビューしたいと思います。

※便宜上、魂ウェブ限定版をテスト型、トリコロールの実戦配備型を実戦型と表記させていただきます。


■ FRONT

ニョキッと突き出たクラビカルアンテナと、チラッと覗く太陽炉以外は、ほぼRX-78のデザインを踏襲したボディライン。

ご本家とは、胸部付近にメリハリをつけ、よりマッシブにアレンジすることで差別化されているように思います。

そのまんまトリコロールに彩られた実戦型(右)に対して、テスト型(左)はシルバーとホワイトが渋い2トーンカラー。

今回も極力、成形色の白(テスト型も実戦型もたぶん同色)が活かされており、スミ入れやグラデーション塗装は見受けられません。


■ REAR

背面は、GNドライヴのコーンに形状の違いがあります。

素材は体幹にPVC、胸部や背部のGNドライヴまわり、そして肩アーマー、腰アーマー、など装甲類にABS、関節部にはPOMが使われています。

見慣れた実戦型はさておき、テスト型の方はレトロでもあり、また逆に、フューチャリスティックにも見え、なかなかに神秘的ではないですか。


■ BUST UP

設定画やプラモの仕様などから胸部はソリッドグレーをイメージしていたので、メタリック仕様はちょっと困惑しましたが、慣れてくるとけっこうイイ感じです。

どんな素材かは知りませんが、Eカーボンむき出しとかのイメージなんですかね?

太陽炉のレンズ部はどちらもメタリックグリーン塗装されていますが、テスト型は若干暗めに仕上がっています。


ヘルメット上方のスリットは、テスト型は未塗装なのに対し、実戦型はガングレーで塗られています。

しかし、この胸部のボリュームはなかなか!


V字型アンテナはテスト型が黄、実戦型は白。
また、実戦型はクマドリ下が赤く塗られています。

実戦型のカメラアイが黄ではなく緑なのを除けば、顔はMk-Uとファーストとの関係に良く似ています。

V字アンテナ、クラビカルアンテナは共に、硬質、軟質パーツが付属し差し替え可能。



■ OPTION HANDS

テスト型と実戦型で成形色が微妙に異なりますが、基本的には共通です。
拳骨(デフォ)と平手、ライフル・サーベル共用握り手も左右両方付きます。


■ GNドライヴ

太陽炉は全くの別仕様。

小型化され、形状的にも洗練された実戦型に対し、
テスト型はかなり大型でレトロなイメージ。

実戦型は、最終決戦に投入された際のGN粒子貯蔵タンクと差し替え可能です。



横から見ると、大きさの違いがよくわかります。



一応試しましたが、新旧の太陽炉と粒子貯蔵タンクの3つは、すべて互換性アリです。




毎度のことですが、ロボ魂一作目のダブルオーガンダムと2ショット。
設定ではダブルオーの方がちょっとだけデカいんですけど、オーガンダムの方が立派に見える。



太陽炉はストーリー上同一ですが、造形、大きさは若干異なります。
互換性とまでは言えないけれど、もう少し似せて作っても良かったと思います。


■ EQUIPMENT STYLE

標準装備はビームガンとガンダムシールド。
いわゆる一般的なガンダムです。


■ ビームガン



何故かよくわかりませんがGNは冠しない、ただのビームガン。
ABS製でギミックはありませんが、形状的にはちょっと薄っぺらい印象です。

テスト型はガンメタ塗装、実戦型はフラットブラック塗装です。


■ ビームサーベル

これまた、ただのビームサーベルが一振り付属します。
グリップはGNドライブに接続したサーベルラックにマウント可。
ラックはボールジョイントにより可動し、抜刀状態を再現できます。

テスト型と実戦型は多分同じものだと思われます。


■ ガンダムシールド

中央でGN粒子発生装置が大きく主張するガンダムシールドをABS素材でカッチリ再現。
ジョイントで腕を挟んで固定し、更にグリップバーを握らせるタイプ。

テスト型と実戦型で、枠と裏面の塗装が異なります。


■ ディスプレイスタンド (魂WEB 限定版のみに付属)

魂WEB 限定版にのみ、GN粒子の輝きをイメージした、クリアグリーンにラメ入り仕様のディスプレイスタンドが付属します。
Oガンダムだけでなく、他のオリジナル太陽炉搭載型ガンダムにもピッタリです!


ACTION

首は二重のボールジョイント接続。

もうちょっと上を向ければよかったように思われます。
腕は、肩アーマーを動かさなくても、地面と水平位まで上がります。

肩アーマーを動かせばさらに45度ほど上に上がります。
肩アーマーのジョイントが露出しているため、肩は全方位的に微調整可能。

肘関節上に回転軸があり、肘は二重関節で約180度曲がります。
腰はABCパーツからなり、それぞれ上向きのボールジョイント接続。

前後左右に傾けることができます。
腰は360度回転も可能。

開脚は腰サイドアーマーのジョイントが干渉するので、画像の位置くらいまで。
6分割された腰アーマーは、それぞれボールジョイントで跳ね上げ可能。

膝は二重関節で画像の位置まで曲がります。
膝アーマー途中から折れて内部メカが露出するというちょっと変わった形式が採用されています。
足は付け根にボールジョイント、その下に前後軸、左右軸と続き、さらに爪先ヲ独立で動かす軸が設けられています。

しかし、大き目のアンクルアーマーが干渉するためか、思ったほど動きません。

ただし、保持力は高めで確実な安定感を得ています。



POSE




















■ パーツ一覧(魂WEB限定)

オプションハンド×6/ビームガン/ビームサーベル/ガンダムシールド/アンテナ3種(軟質)/アンテナ3種(硬質)/GNドライヴ

■ パーツ一覧(実戦配備型)

オプションハンド×6/ビームガン/ビームサーベル/ガンダムシールド/アンテナ3種(軟質)/アンテナ3種(硬質)/GNドライヴ/GN粒子貯蔵タンク


【評】
あくまでも私見ですが、どうも“RX-78”から抜け切れていないような気がします。

例えば、胸ブロックを取り換えて、細部のモールドをチョコチョコっと弄ってしまえば、そのまま“RX-78”に代えられてしまう。

好意的にみてもアナハイム製みたいな・・。

似せてんだから当然、と言ってしまえばそれまでですが、ダブルオーの世界観が反映された個性が、もう少し打ちだされても良かったのではないでしょうか。


例えば、肩の構造ですが、肩口から首にかけてのフレームをブロック状に露出させ、遊びをとったボールジョイント軸で腕と接続してありまして、これは賛否両論あった「EMIA RX-78-2」の簡略版とも見られます。

この構造でも可動域が不十分ということはないのですが、肩アーマーごと振り上げた場合、“RX-78”には存在ないクラビカルアンテナに干渉してしまいます。

振り返ってエクシアなど第三世代ガンダムのMIA版を思い出すと、(出来はもちろんアレでしたが・・・)太陽炉をコアとするユニークな可動構造を、果敢に模索していたような印象があります。

設定にすらない創作の域に入ってしまうかもしれませんが、このOガンダムでも、太陽炉を挟んで胸部を3分割構造化するなどすれば、可動上の干渉を避けると同時に、ダブルオーにおけるオリジナリティーが演出され、明確な差別化が図られたのではないでしょうか。


もちろん製品的には、ほとんど問題ありません。

造形は洗練されており、塗装も丁寧でスミ入れ等のフィニッシュワークがなくても完成度の高さが実感できます。

可動も超絶とは言えませんが、ポイントがしっかり抑えられており、必要十分。
特に膝アーマーを分割しての二重関節化は、曲げると内部フレームが露出するというギミックも伴っており、面白い試みだと思います。

太陽炉と粒子貯蔵タンクの交換などのギミックもあり、そこそこ楽しめる仕様で、コレクションとして安心しておススメできます。


ところで個人的には、この先にどうしてもロボ魂版 RX-78-2 を見てしまいますが、どんなアイテムになって私たちを驚かせてくれるのでしょうか?

今の時点で一つだけ要望があるとすれば、Gアーマーは「一般販売」にして欲しいということだけですね。。