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超合金 エヴァンゲリオンANIMA スーパーエヴァンゲリオン レビュー
■ 発売元:バンダイ
■ 価格:8,400円 (本体のみ税込)
■ サイズ:全高約20センチ(頭頂高)

■ 10年4月10日登録

『エヴァンゲリオン ANIMA』 は、アニメ 『新世紀エヴァンゲリオン』 を原作とし、人類補完計画が発動しなかった世界の3年後を描くパラレルワールド的な作品。

アニメ版のメカデザインを担当した山下いくと氏が製作総指揮するエヴァ初の公式ヴィジュアルノベルとのことです。

その 『エヴァンゲリオン ANIMA』 より、初の立体化となる次世代エヴァ、スーパーエヴァンゲリオンが、超合金ブランドより、リフト・オフ!!



■ FRONT & REAR


暴走を始めたS2機関を封じ込めるための“最終拘束具”をまとい、圧倒的な出力を得たエヴァ初号機の新たなる姿。

一応 『超合金』 と冠されていますが、ダイキャストは主に内部フレームに使用されており、外装はほとんどプラスチック製です。

このため、入り組んだディテールは巧みに再現されていますが、質感はいわゆる超合金とは異なっています。





魂スぺ エヴァ初号機と2ショット。
サイズはほぼ同じですが、手足の配分など、プロポーションは微妙に異なっています。

同じ拘束具でも、なだらかな曲面で構成された<人造人間>に対し、スーパーエヴァンゲリオンは直線基調で硬質な<ロボエヴァ>的イメージ。

洗練されたエヴァのデザインはそのままに、航空機や艦船のような意匠を映し込み、さらにキュッと絞り上げたようなシルエットになっています。



■ BUST UP




ディテールはシャープで、重層的に複雑に、作り込んであります。

塗装は落ち着いた艶消し仕様で、ハミダシ、ムラ等はほとんど目立たず丁寧な仕上がり。

各部のマーキングは、極小のものに至るまで精緻なタンポ印刷にて施されています。



■ PARTS


スーパーエヴァンゲリオンではこのオレンジ色のベルトが印象的に使われていますが、股関節部分は軟質ゴム仕様。(襟首はプラ製)

動作を繰り返すと、べロンと飛び出してしまうこともありますが、簡単に押し込めます。





足は近未来のスニーカーのような形状で、安定感抜群。
強化された(?)踵部分も面白いデザインに思います。




■ OPTION HANDS <RIGHT>
拳骨(デフォ)/平手/握り手(銃)/握り手(広)/握り手(狭)


■ OPTION HANDS <LEFT>
拳骨(デフォ)/平手/握り手(銃)/握り手(広)/握り手(狭)

左右の形状は対称、右端の握り手(狭)はこの商品には使用しないそうです。



■ フォアヘッドバイザー


アゴは開きませんが、代わりに目の覆いが上下に開閉可動。
スーパーエヴァンゲリオンならではの象徴的なギミックです。



■ 肩パイロン


肩のパイロン(ウェポンベイ)はタンブラーを前に倒すことにより引き抜けます。

パイロン自体に格納ギミック等はありません。

電ホの追加武器には差し替えアイテムは見当たりませんが、今後の展開に期待していいんでしょうか?(笑)



■ 肩部武装装備レール


ANIMA に登場する次世代エヴァシリーズの大きな特徴がこのレールのような兵装ステーションで、戦自兵器との規格共有まで視野に入れたユニバーサルシステムが構築されているとのこと。

レールの溝に武器本体、または懸架ジョイントを固定、あるいはレール本体ごと交換することで、汎用性を高め、様々な戦術に対応します。

肩部レールは取り外し式で、内部にはタンポ印刷によるマーキングも施されています。



■ 腕部武装装備レール


両腕のヒレも兵装ラック化されています。
このレールは取り外して、ワキの下にあるハードポイントに装着することも可能です。



■ プログレッシヴナイフ・ステージ2


内装型補助兵器から大型化し、外装式となったプログナイフ。
刃は粒子の粗いメタリック塗装で、質感高い仕上がりです。

ところでコイツは、切っ先に量子ブラックホールを発生させる物騒な刃モノだそうです。
そういや、異次元から狙い打てるトンデモ銃、というのもありましたが、どっちが強いでしょうかね。




レールにマウント可能な鞘に収めことができます。



<参考>
腕のレールを前後逆向きにすればワキにセットすることができます。
が、干渉する部分もあり、塗装ハゲなど起こす可能性があり、あまりおススメできません。
恐れ入りますが、トライされる方は、自己責任にてお願いします。



■ レールガン・パワードエイト


ATフィールドを利用して、加速磁場の遅延現象を解消した折りたたみ軌道レールガン。
射撃時に発生する銃身の跳ねを逆回りの反トルクで押さえる8の字軌道から名付けられたそうです。
(書いてて全く分からん ^^;)

そんなこだわりが立体化された分厚い造形!

こちらは旧パレットライフルの面影を残すカービンタイプ×短マガジン。




パワードエイトは単体でも射撃可能なメインユニットと、電力供給グリップ、追加キャパシタ、最終加速レールが一体化したファイナルユニットから成ります。

ファイナルユニットは、カービンタイプとロングライフルタイプの2種類が付属。

マガジンは長短2タイプから選べ、オプショナルパーツとしてレール規格準拠のキャリングハンドルと測距儀型デュアルオプティクスが付属します。




銃身を換装してロングライフルタイプ×長マガジンを再現。
上部のレールにデュアルオプティスクとキャリングハンドルをセット。
フォアグリップは可倒式で両手で構えることができます。



■ 魂スぺ武器流用



<参考>
大きさがほぼ同じで、色目も合っているので、あまり違和感なく構えさせることができます。

持ち手の形状と合わず、多少隙間が空きプラプラしますが、ポロポロ落ちるようなこともないと思います。







ACTION

頭部はボールジョイント接続。
そこそこ動きますが、あまり可動範囲は広くありません。

強く回すと首のオレンジ塗装部分にキズが付きそうなので注意。
胸と肩はボールジョイント接続で胸を開く動作が可能ですが、肩と腕は前後軸のみなので本当に可動域が狭いです。

パイロンとの兼ね合いもあるのでしょうが、外方向に上げられるよう、軸をもう一つ仕込んで欲しかったです。

上腕付け根に回転軸があり、肘は二重軸で約120度ほど曲がります。
胴体は胸、腹(上)、腹(下)、腰の四分割構造でそれぞれボールジョイント接続。

拘束具同士の隙間がタイトなため、思ったより動きません。
オレンジのベルトで覆われた股関節は、左右開脚約90度。

腿の付け根は回転軸があり、内外に多少動きます。
前後開脚角もやはり狭く、激走やキックなどダイナミックなポーズは難しく思います。

膝は二重軸で膝装甲の上下が可動します。
足首はニ軸の組み合わせで広い可動域と安定した接地性を確保。

甲当てはボールジョイント接続で跳ね上げ可、爪先も若干動きます。



ギャラリー

























■ パーツ一覧


オプションハンド(デフォ拳骨含む ×10)/プログレッシブナイフ・ステージ2(×2)/パワードエイト一式 


【コメント】

いや〜、素晴らしい出来ですね、魂SPEC エヴァ初号機!

久し振りに出したんですが、その完成度を再確認しました。

可動、拘束具の着脱、特徴的なギミック、兵装オプションに至るまで、アニメ版エヴァ初号機でやるべきことは、ほとんどやり切っており、突き抜けていると感じます。

そんな魂スぺ・エヴァとほぼ同スケールで登場したスーパーエヴァンゲリオンですが、一言で言って、立ち位置が曖昧に思われます。

一応、超合金ブランドとなっていますが、外装にダイキャストを多用した一般的な超合金アイテムとは違い、金属は内側の可動フレームに、外装のほとんどはプラスチック製となっています。

ですので、手に取った時のズッシリ感は確かにあるんですが、超合金ならではの安定感というか、安心感には今一つ欠けるんですよね。

複雑なディテールとか、クオリティの高い塗装処理とか、精緻なマーキングとか、良い部分もたくさんあるのですが、逆にそうであればあるほど、扱いはナーバスになるわけで、むしろスーパーイマジネイティブの派生とした方がしっくりきたんではないかと・・。

まあ、ブランドもいろいろあるんで難しいとは思いますが・・。


細かい点で引っ掛かったところは、まず、レール部分の接続が緩いこと。

本体とレール、レールと武器の関係のいずれもガッチリ接続されず、ポロリ気味になっており、着脱を繰り返せば繰り返すほど甘くなっていくように感じます。

もし、シリーズが存続していくのならば、このレール部分は、外観的にも機能的にもたいへん重要な部分に思われますので、部品の材質的なものから改めて再検討された方がよいのではないでしょうか。

もう一点は可動域です。

今日日のロボットトイなので、魂スぺやロボ魂並みにとは申しませんが、もう少し、せめてレールガンを脇に抱えられるぐらいには動いて欲しい。

新劇場版も進行しており、アイテム化の取捨選択も厳しいものがあると思われますが、魅力的な機体も多く、個人的にもこの手のデザインは好きなので、ぜひとも ANIMA シリーズを存続させて欲しく思います。